消費税増税の前に考えること
今後の年金給付が保険料の収入で間に合わないといって、安易に年金保険料を上げたが、平成 17 年度もまた
1,000 億円もの事務費を厚生年金と国民年金の保険料で賄う決定がされた。社会保険庁の無駄遣いはつい最近まで毎日のように新聞で報道されていた。社会保険事務所で棚の上に眠っているパソコンも、使われないプリンターも、割高な金額の金銭登録機も、みんな私たちの保険料である。こんなに無駄遣いをしなければならないほどお金が余っているのにさらに消費税まで上げて補わなければならないのかと不思議である。 2004年以降、所得控除額の引き下げ、定率減税の廃止等、個人の税負担の増加が著しい。それでも足りないといって更に消費税まで上げようとしている。政府は、国民負担の増加に見合う歳出削減の努力を行ったのであろうか
? 年金制度の一元化は本当に実現するのだろうか ? 特殊法人の改革は進んでいるのだろうか ? 道路公団に続いて郵政民営化も族議員に押されて骨抜きにされてしまうのだろうか
? 莫大な国債の発行はこれからも続くのだろうか ? 大阪市に見られるような職員の厚遇はどこの自治体でも多かれ少なかれ行われていると思うが、どこまで見直されるのであろうか
? 政府は、どの段階になったら、歳出削減の取り組みに本腰を入れるのだろうか ? 国民の疑問には、これらの改革で利権を失う関係者の抵抗で答える。いい加減にしてほしい。 増税して税の取立てが厳しくなると必ず税の逃亡が始まる。消費税を増税しても景気が悪化し、納税義務者の資金繰りが悪化すれば、滞納が増えるだけだし、最近流行の売掛債権を差し押さえるなど強硬な取立てを行えば、事業者が倒産して結局滞納税額は回収不能となるだけである。そうなると国民の活力も失われ、地方自治体だけでなく、国までもが再建管理団体になるかもしれない。 まずは、歳出の無駄を省くことと、公平で公正な課税を実現することが急務ではないか ? |