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今月の税務
徒然なるままに
徒然なるままに
中小企業に税の支援を
政府、地方債務合わせて1,000兆円の処方箋
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  さらに、足りない部分は税収の増加で補えば良い。このところ大企業を中心に景気が上昇してきているというが、これは人件費を抑制した結果であって、そのしわ寄せはフリーター、ニートの増加や個人所得の減少、ひいては個人消費の抑制といったところにきている。このような中で、税収の増加を法人や個人の所得に対する税や、消費税のみに期待するのは無理がある。税負担の増加や、社会保険料の負担で、民間部門は一部の大企業を除いて瀕死の状態にある。その中で公的部門や、公益法人、NPO法人など税を納めない部門ばかりが台頭してきている。そのようなところは国税がほとんど税務調査に入らないから、好き勝手に、資金を内部に留保したり天下り官僚に多額の報酬を支払っているのではないかという疑念が持たれている。

公益法人等は営利を目的としないのだから税を納める必要がないというが、営利を目的としないということは、適正に運営していれば利益はほとんど出ないはずだ。課税されても、税金の支払額はほんのわずかになるので、影響はないだろう。公益法人等の適正な運営のためにも、ちゃんと法人税を課税すべきである。定期的に国税当局の目が入るようになれば適正な経費の支出を行うようになるだろうし、申告していなかった収益事業が見つかれば、税収も上がるだろう。年間売り上げが数千万円規模の中小零細企業にいくら税務調査に入ったところで、大した税収の増加は見込めない。

 民間から搾り取るだけ搾り取ろうという姿勢はいい加減にやめてほしい。民間の活力が失われ、国際競争力が衰える原因となる。税を免除されているが故に肥大化してきたところに税負担を求めるのが筋ではないか?それなのに、なぜ本気で取り組もうとしないのだろうか?特殊法人改革も、道路公団の民営化も、郵政民営化も、小泉首相がふがいないから潰されるとみんなが批判しているが、最初の構想自体は悪くないし、それがそのまま実現すれば財政赤字も削減できただろう。それを骨抜きにし、すべての改革を潰しているのは、いったい誰なのか?よく考えてみるべきだ。

第2番目は、お金を新たに印刷してこのお金で債務を弁済する方法。これは大変なインフレを引き起こし、長期金利の上昇を招くため簡単には取れない方法であろう。国債、地方債の金利も上昇し、利払いすら追いつかなくなって財政破綻を招く。

 税でも弁済できず、どんどんお札を印刷することもできなければ、後はデフォルトしかない。国債自体をデフォルトするのか、財政投融資の貸付金をデフォルトするのか、それとも、かつての新円切り替えのようなことをするのか・・・いずれにしろ国民生活に大きな影響が出るのは免れない。

どの処方箋をとるのか、あるいはこのまま借金を垂れ流すのか、それとも他に良い方法があるのか?一民間人には、計り知れない深遠な対策があるのかもしれないが、もう既に社会全体が、余裕をなくし、人心も荒んできているように思える。早く、何らかの対策を取らないと、経済や、金融だけでなく日本全体が崩壊しそうで不安である。


1,000兆円の債務
 
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